演劇映像学連携研究拠点●事業の主旨●拠点主催事業12演劇映像学連携研究拠点は、2009年度に文部科学大臣から認定を受けた「共同利用・共同研究拠点」である。2014年度には再認定を受けて2019年度まで事業を推進してきた。さらに2020年度には3度目の認定を受け、新たな事業を開始した。今年度は昨年度に引き続きコロナ禍のため一次資料を前に対面で共同研究を実施することが困難となったが、演劇博物館のデジタルアーカイブの実績を活かし、デジタルデータやオンラインツールを複合的に活用した新たな共同研究の推進を行った。●共同研究事業 ※( )は研究代表者○テーマ研究 1課題1.別役実草稿研究(梅山いつき)○公募研究 4課題2.栗原重一旧蔵楽譜を中心とした楽士・楽団研究――昭和初期の演劇・映画と音楽(中野正昭)3.映画宣伝資料を活用した無声映画興行に関する基礎研究(岡田秀則)4.役者絵本の研究(桑原博行)5.坂川屋旧蔵常磐津節正本板⽊の基礎的研究(竹内有一)○特別テーマ研究 2課題1.新型コロナウイルス感染症の影響下における日本演劇界の調査研究(後藤隆基)2.COVID-19影響下の舞台芸術と文化政策―欧米圏の場合(伊藤愉)○奨励研究 6課題1.新出浄瑠璃本群の調査研究(原田真澄)2.演劇博物館蔵資料調査による新派の基礎的研究(後藤隆基)3.日英の女性劇作家たち――16 世紀から20世紀中頃まで(石渕理恵子)4.太田省吾関連資料の所蔵現状調査及びその活用方法研究――早稲田大学演劇博物館の所蔵資料を中心に(金潤貞)5.演劇博物館所蔵の外国映画関連資料の調査と研究(川﨑佳哉)6.大正期東京における映画配給網の基礎的研究(柴田康太郎)○くずし字判読支援事業2016年度から凸版印刷と進めてきた「くずし字判読支援事業」の成果の教育利用の可能性を開拓する事業を行った。これまで蓄積したくずし字字形データを凸版印刷が開発したオンラインくずし字翻刻支援システム「ふみのは®ゼミ」と組み合わせ、 2020年度に本学大学院生を対象に2回実施したワークショップを、お茶の水女子大学、カリフォルニア大学ロサンゼルス校の大学院生、研究者を交えた国際的ワークショップとして開催した(11月17日、2022年1月26日)。○デジタル化されたサイレント映画の活用新派映画『うき世』を展示等で使用しやすくするため、①デジタルデータ上で、繋ぎ間違いのあるフィルムの場面順序を修正し、欠落部分を字幕で補填した上で、②弁士1名と邦楽演奏者1名を招き、パフォーマンスを収録した(2021年11月1日)。この成果は今年度の秋季企画展「新派SHIMPA――アヴァンギャルド演劇の水脈」で公開した。○コロナ禍における演劇に関する資料収集・調査事業2020年度からの特別テーマ研究の成果を踏まえ、これを更に現代の国内外の演劇、芸術、社会の動向と広く関連づけ、多角的に議論する取り組みに着手した。本年度は、大阪市立吹田資料館、および北海道の浦幌町立博物館の関係者を招き、国内の複数の資料館におけるコロナ禍をめぐるアーカイビング事業の再検討を図るシンポジウム「コロナ禍と博物館の二年――資料の収集・展示をめぐる課題と展望」を実施した(2022年3月8日)。①中国仏教美術史(特に唐代敦煌壁画)②タイ仏教美術(特に現代タイにおける地獄表現)③日本近世美術における人体表現④日本考古学(特に古代における瓦の研究)・教育学部(学芸員資格関連科目)・文学部、文化構想学部、文学研究科・創造理工学部・その他(1)研究活動(1)研究活動(2)教育活動2021年度 研究活動・教育活動文化事業1.坪内博士記念演劇博物館2.會津八一記念博物館
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