Annual_Report2021
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別役実と親交が深かった平田オリザ氏をお迎えし、幻の第一作とされてきた「ホクロ・ソーセーヂ」を中心に、別役作品の魅力を熱く語っていただいた。別役との出会本展は、新派がいかに「新」であったか、そのコンテンポラリーな演劇としての相貌を問いなおすために「アヴァンギャルド」という視座を設定した。時代の先端をいく表現。災害や戦争、スキャンダラスな事件を実況的に扱う、社会の出来事や変化に対する即応性。和洋の混淆する多様性――じつに自由な世界がひろがっていた新派史いや劇作家協会の創設など、平田氏が見つめてきた別役の知られざる素顔が垣間見えるエピソードもふんだんに語られた。●再生回数 前編626回 後編352回を、具体的な資料を通して通観することが、本展のねらいであった。当館が所蔵する厖大な数の新派関連資料を中心に、全4期にわたって200余点を展観に供した。ある演劇ジャンルにかんする種々多彩な資料を有し、館蔵品を軸に豊かな展示が可能であることを改めて示しえたのは、当館90余年の歴史が蓄積してきた誇りであると考える。●来場者数 9,078名展覧会催し物坪内博士記念演劇博物館19特別展「別役実のつくりかた――幻の処女戯曲からそよそよ族へ」記念企画第2弾動画配信 平田オリザ、別役実を語る収録日 ‌‌8月3日(水)会場 ‌‌オンライン主催 ‌‌演劇博物館・演劇映像学連携研究拠点出演 ‌‌平田オリザ(劇作家、演出家、芸術文化観光専門職大学学長)聞き手 ‌‌梅山いつき(近畿大学准教授)、岡室美奈子(演劇博物館館長)2021年度秋季企画展新派 SHIMPA――アヴァンギャルド演劇の水脈会期 ‌‌10月11日(月)〜2022年1月23日(日)会場 ‌‌演劇博物館2階 企画展示室主催 ‌‌演劇博物館・演劇映像学連携研究拠点協力 ‌‌松竹株式会社助成 ‌‌令和3年度 芸術文化振興基金

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