Annual_Report2021
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532007(第1回)2009(第2回)2011(第3回)2013(第4回)2015(第5回)2017(第6回)2019(第7回)2021(第8回)坪内逍遙大賞村上 春樹多和田葉子野田 秀樹小川 洋子伊藤比呂美柴田 元幸是枝 裕和桐野 夏生奨励賞川上美映子木内  昇円城  塔小野 正嗣山田  航福永  信アーサー・ビナード福嶋 亮大マーサ・ナカムラ早稲田大学は、文化推進部が2007年4月に発足したのを機に、美濃加茂市との間で同年春に文化交流協定を締結した。この協定の精神には本学の地域連携の理念がある。具体的には早稲田大学と美濃加茂市とが、隔年で独自の選考基準に基づきつつも坪内逍遙大賞を選考し、結果的に毎年の授賞を実現しようというものである。美濃加茂市坪内逍遙大賞が演劇人の顕彰であるのに対して、早稲田大学坪内逍遙大賞は坪内逍遙の業績に鑑み、文芸をはじめとする文化全般に貢献した人々を顕彰することを目指している。第8回(2021年)授賞式10月20日(水)大 賞桐野 夏生【授賞理由】社会のメカニズムに巻き込まれ、あるいは逆に利用しながらしたたかに生きていく人間の営みを、善悪を超えた視点から描き毎年、全都道府県から広く短歌を募集し、短歌大賞・優秀このコンクールでは、幅広く多様な分野に部門を設け、児童・生徒が自身の得意分野の作品で応募でき、毎年全国から多数の応募がある。優秀作品には、内閣総理大臣賞・文部科(C)Keiichi SUTO続ける作家・桐野夏生氏。人間社会を覆う抑圧と服従状態を「かつて」の「遠い場所」ではなく、読者が「いま」いる世界から現前させる小説家として知られる。出世作『OUT』以来、多くの小説は複数の外国語に翻訳され、語られざる日本のありようを示し、グローバルに問題提起している。今春、女性初の日本ペンクラブ会長に選出された。本賞を授賞するのに真にふさわしい芸術家である。奨励賞マーサ・ナカムラ【授賞理由】この数年、マーサ・ナカムラ氏の詩作は急速な深化を遂げている。第一作『狸の匣』から顕著だった詩と散文の融合、あるいは日常のうちに潜む異界への親炙は維持しながら、第二作『雨をよぶ灯台』では、その異界を自身の内側に取り込んでしまうような生々しさを獲得している。しかしこの詩人の最大の魅力は、現代詩の枠を踏み越えそうな勢いを冷静に抑えて言葉を軋ませる、よい意味での落ち着きと図太さにあるだろう。若さの使いこなしの特異さに、大きな期待を寄せたい。過去の受賞者受賞年度賞などを決定している。早稲田大学は「審査員特別賞 早稲田大学賞」として、3名を顕彰している。2021年度は3名を表彰した。※ 式典自体は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となった。健全育成や宿毛の文化・教育の発展に寄与することを目的とする。梓立祭では、作文・絵画コンクールを実施し、最優秀賞・優秀賞・奨励賞として、小学生、中学生各1名を顕彰している。2021年度は9名を表彰した。学大臣賞・環境大臣賞などが授与される。早稲田大学は「早稲田大学総長賞」として、文芸Ⅰ(小説・詩部門)の最優秀者を表彰している。2021年度は早稲田大学総長賞を1名表彰した。※ 式典自体は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となった。年に卒業。生涯で1,000点 以上の作品を世に送り出し、「日本のアンデルセン」として読者に親しまれている。小川未明文学賞は、小学生を対象にした創作児童文学に与えられる文学賞である。文化推進部は、後援顕彰事業を行っている。 1.早稲田大学坪内逍遙大賞2007年に迎えた創立125周年を記念して、近代日本の文芸・文化の創造者ともいうべき坪内逍遙の偉業を顕彰すると同時に、その精神を広く未来の文化の新たな創出につなげるという願いから、文芸をはじめとする文化芸術活動において著しい貢献をなした個人(もしくは団体)を顕彰すべく、「早稲田大学坪内逍遙大賞」を創設した。また、これからの文化の担い手である若い才能を応援すべく、奨励賞を併せて創設した。あまたある文芸・文化関係の賞の中で、広く開かれた独自の意義を担う賞を目指していきたいと考えている。文芸・文化・芸術活動の中から、隔年で「大賞」1名、「奨励賞」1名を選んで顕彰する。副賞として記念のメダルと大賞100万円、奨励賞50万円を贈呈している。 2.若山牧水青春短歌大賞(宮崎県延岡市)宮崎県出身の歌人、若山牧水(1885~1928年)を顕彰する短歌コンクール。若山は旧制延岡中学を経て、早稲田大学英文科卒(1908年)。同級生の北原白秋(射水)、中林蘇水と親交を厚くし、「早稲田の三水」と呼ばれる。 3.梓立祭作文・絵画コンクール(高知県宿毛市)梓立祭(しりつさい)は、「学苑創立の母」といわれる小野梓(1852~1886年)の誕生日2月20日(新暦の3月10日)を記念日として祝う祭典である。小野梓を顕彰しその研究をとおして、教育文化・芸術の向上を図りながら、宿毛の偉人たちも順次顕彰し、過去の偉人達の足跡に学びながら青少年の 4.旺文社主催「全国学芸サイエンスコンクール」旺文社が、「全国の小・中・高校生の研究・アートおよび文芸の振興奨励と、青少年の個性の育成」を目的として、1957年から主催している顕彰事業である。 5.小川未明文学賞(新潟県上越市)上越市が生んだ日本児童文学の父、小川未明(1882~1961年)の作品および業績を広く市内外に紹介するとともに、子供の感性や想像力を育むといった理念で設立された顕彰事業。未明は早稲田大学英文科在学中より執筆活動を開始し、1905

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